贔屓のフライング・ロータスが
大きく飛翔した。
「YOU'RE DEAD!」と
宣告されたけれど
たどり着いたところは
天国でも地獄でもなく
涅槃でしたって感じの
解き放されたアルバム。
近頃のミニマル礼賛とは逆行する
ツーマッチな足し算式で構築された
臨界線ぎりぎりのサウンドが
大胆かつ美しい。
音と音のかぶり具合が
繊細で混みいっているので
いい意味で豪華ゲストの姿が見えない。
(スヌープ・ドッグ、ハービー・ハンコック、
サンダーキャット、ケンドリック・ラマー等)
アルバム・ジャケットは駕護真太郎。
もうすぐ東京・品川ステラボールで
下のYOUTUBE の3D ショーが見れる!
FLYING LOTUS/YOU'RE DEAD! (2 LP SET)
WARP:WARPLP 256 (2014 EU)
ある時はアントニーに
またある時はニーナ・シモンにと
その天性のレインボー・ヴォイスを
自由自在に操る英国の若者
豊かな肉体も含め
いま男アデルと称され
イギリス音楽界の過剰すぎるほどの
期待を一身に集めている。
メアリー J ブライジ と共演した
下のYOUTUBE のビデオ、
22歳とは思えぬ
堂に入った歌いっぷりはもちろん
男装したボーイ・ジョージみたいな
クネクネ具合も ご堪能あれ。
SAM SMITH/IN THE LONLY HOUR (LP)
CAPITOL : 3769170 (2014 UK)
勇ましいアルバム・タイトル
ぶち上げたのに
どこもかしこも古くさい。
プリンスらしい
ハッとするセンスも皆無。
マイナーリーグから
メジャー(ワーナー)へ戻ったものの
このアルバム聞いた限りじゃ
一勝できるかさえ心配。
***
マイケルとマドンナとプリンスは
昭和33年六白金星戌年の生まれ。
天分に恵まれたマイケルはさておき
マドンナとプリンスは努力と精進の人。
マドンナは
そこをよーくわかっているから
世界中の才能あふれるブレーンを
取り込みながら生きながらえてきた、
でもプリンスは違った。
昔ジョークで笑えた
「元プリンスと呼ばれたアーティスト」
今じゃ真実味がありすぎて。
毒抜き「WENDY & LISA」みたいな
ロックでマシ。
PRINCE/ART OFFICIAL AGE (CD
WARNER : WPCR 16127 (2014 JP)
PRINCE & THIRD EYE GIRL/PLECTRUMELECTRUM (CD)
WARNER : WPCR 16128 (2014 JP)
テクノ・エレクトロニカのスター
エイフェックス・ツイン
(リチャード・ジェイムス)
ありきたりな洗練とは無縁な
体臭のするアンビエント
とても泥臭い音楽だ。
エイフェックス・ツインが
オリジナルなのはそこだと思う。
最高です。
APHEX TWIN/SYRO (CD)
WARP BEAT : BRC 444 (2014 JP)
「無垢の歌」なんと U2 らしい
アルバム・タイトルだろう。
U2 っていつも本気なので
茶化すのも気が引けるなと思いながら
プレイボタン押してみたら
なんてことはない原点回帰
SIMPLE IS THE BEST の
アルバムだった、
下のYOUTUBE のリンゴ・スター並みの
簡素なドラムセットを見てさらに納得、
このアルバム
U2 の「LET IT BE/GET BACK 」だね。
アルバム前半は
U2 を聞いてバンドを始めたという
コールドプレイみたいなサウンドだが
アルバム後半はいつもの
アイリッシュのコクと粘りで
聞くものを圧倒する。
ちょっと恥ずかしいけれど
この U2 の新作好きかも。
U2/SONGS OF INNOCENCE (CD)
UNIVERSAL MUSIC : UICI 1134 (RELEASE DATE OCTOBER 22,2014 JP )
マレフィセントが
映画のヒロインになる御時世だもの
ビッチでミーンでキュートなリアーナの
絶大な人気は時代の投影なんだね。
リアーナ
そのカリブ海出身女性歌手特有の
小股の切れた歌声にほれぼれ。
キンクスのレイ・デイヴィスは
テレビでリアーナのライヴを見て
「音楽のスタイリングの変化こそが
音楽それ自体を進歩させていく」と
あらためて確信したらしい。
RIHANNA/UNAPOLOGETIC (CD)
DEF JAM : UICD 6203 (2012 JP)