ご存知のとおりトムとジェリーは
1950年代に全米の子供達を
TV の前に釘付けにしたMGMの名作アニメ。
同じ頃MGMの別のスタジオでは
グレース・ケリーの「スワン1956年」が
撮影されていた。
名子役として出演していたのは
当時13歳のヴァン・ダイク・パークス！
（紙ジャケ裏写真参照）
ヴァン・ダイク・パークスは映画出演のため
通称「スーパー・チーフ」と呼ばれるパノラマ列車で
東海岸からハリウッドまで向かったが、
このヴァン・ダイク・パークスの新作は
未知への期待と恐れで破裂寸前だった
少年時代の記憶を
スーパー・チーフの車窓から
見える景色に重ね合わせ、
ノスタルジックなハリウッド調
架空サウンドトラックに仕上げたもの。
VAN DYKE PARKS/SUPER CHIEF (CD)
DISK UNION V4:VFR 2 (2013 JP)
由幹（ヨシトモ次男）が2ヶ月の
メキシコ・キューバ旅行から無事戻りました。
この旅行の最大のハイライトは
南米ツアー中のメキシコの国民的バンド
カフェ・タクーバを地元メキシコで
見れたことでしょうね（8月末から北米ツアー）。
ヨシトモが観た6月8日のコンサートは
YOU TUBE にアップされています。バンド歴24年のカフェ・タクーバですが
当日演奏されたのは今日御紹介する
この最新アルバムからの曲が
ほとんどだったそうです。
YOU TUBE を見ると約2000人の観客全員が
バンドにあわせて歌っているでしょ。
ヨシトモは最前列に居たのですが
カフェ・タクーバの演奏の音量より
観客の大合唱の方が勝っていたそうです。
それより驚いたのは
ヨシトモが客席から差し出したＣＤを
ギターのルベン・アルバランが
ステージ上で受け取りサインして
また手渡ししてくれたってエピソードです。
さすがUFOがもっとも訪れる国メキシコ。
CAFE TACUBA/EL OBJETO ANTES LLAMADO DISCO (CD)
UNIVERSAL TATINO : 3717951 (MEXICO 2012)
今でもフランス・ギャルは日本とドイツで
絶大な人気です。
その証拠に日本とドイツで発売されている
フランス・ギャルの編集盤の数は膨大です。
その中から
ドイツ語ヴァージョン集をご紹介しますね。
「夢見るシャンソン人形」が
日本で大ヒットした1965年
文化放送プロデューサーの金子貞男さんが
パリでフランス・ギャルにインタビューしたのですが
ミュージック・ライフに載った記事に
「いまドイツ語を勉強中なの」って箇所がありました。
フランス・ギャルの多くのシングル・ヒットを
書いたセルジュ・ゲンズブールは生前
「フランス・ギャル？面白くないオンナだよ」と
語っていましたが
きっとパリ16区生まれの
コンサバ・マドモアゼル気質が
お気に召さなかったんでしょうね。
でも逆にそのフランス・ギャルの硬さというか実直さが
ドイツ語の響きとマッチしているんです。
ドナ・サマーで当てる前のジョルジオ・モロダーの曲や
ザ・ピーナツで大ヒットした「恋はリズムに乗せて」や
ヴァン・モリソンの隠れた名曲「I SHALL SING」なんかも
収められているんですよ。
FRANCE GALL/EN ALLEMAND DAS BEATE IN DEUTSCH (CD)
EAST WEST WARNER MUSIC GERMANY : 3984216042 (1998 GERMANY)
「潮騒のメモリー」初登場2位の日本同様
あちらでも80年代レトロブームは
ますます本格化してる。
マドンナを「ハング・アップ（レオタード）」で
復活させたスチュアート・プライスと
がっちり四つに組んだ
ペット・ショップ・ボーイズの新譜が出た。
楽曲に絶対の自信を持って発売した
前作「ELYSIUM」が売れず
じゃこれでどうよ！と（実性活そのままに）
オネエがケツまくったって感じのアッパーぶり。
当然ながら独特の哀愁ポップ路線は少なめ。
悔しいけれどペット・ショップ・ボーイズの
勘の良さと抜け目無さに脱帽の傑作だ。
PET SHOP BOYS/ELECTRIC (CD)
x2 RECORDINGS SONY : SICP 3854 (JP 2013)
下欄でご紹介した
フランソワーズ・アルディのファースト・アルバムに
続いて英エル・レコードから
ジョアン・ジルベルトのＣＤ2枚組編集盤が出た。
1枚目のＣＤはブラジル・ＥＭＩから出た
初期の3枚のアルバムを一枚にまとめたもの。
問題は2枚目のＣＤ。
万単位で取引されていた
「黒いオルフェ」のシングルをはじめ
ジョアンがソロデビューする前
リード・ヴォーカルとして参加した
OS GAROTAS DA LUA の1951年の録音とか、
映画「COPACABANA PALACE（1962年）」の中で
ルイス・ボンファやジョビンと海辺で歌う
「CANCAO DO MAR」とか
レア・アイテム満載。
JOAO GILBERTO/THE REGEND (2 CD SET)
EL CHERRY RED : ACMEMD239CD (UK 2013)
アメリカの発売予定日の2週間前に
録音が半分終わっていなかったという
驚きのエピソードは
（総合プロデューサー・リック・ルービンの発言）
カニエ・ウェストのデッチ上げ気質と
即興の才をよく物語っている。
これって後期マイルス・デイヴィスのアルバム作りと同じ
ブラックの伝統芸のひとつね。
＊＊＊
アメリカ発売から一ヶ月も遅れて
やっと国内盤が出た。
対訳つけるための正確な英詞が本国から
なかなか届かなかったんだろうね、
ユニバーサル・レコード・ジャパン真面目。
「I AM A GOD」を例にとるまでもなく
上沼恵美子的 ビッグマウスは
いつも通りだけれど
最高に冴えた思いつき言葉の連射は
現代版「SUBTERRANEAN HOMESICK BLUES BY B.D」。
KANYE WEST/YEEZUS (CD)
UNIVERSAL : UICD 6205 (JP 2013)
を発売する1年前1968年に
デラム/デッカから出したアルバム
紙ジャケ（ボーナス4曲付）で再発された。
どんなに気持ちが沈んでいても
このアルバムを聞くと
心が軽くなるのがわかる。
英国人にしか作れない
「人生曇り時々晴れ」なアルバム。
THE CHEERFUL INSANITYOF GILES GILES & FRIPP (CD)
DERAM UNIVERSAL:UICY 75649 (2013 JP)
先々週ご紹介した
フランソワーズ・アルディの
ファースト・アルバム（1962年）だけど
そのCD版がイギリスのエル・レコードから出た。
これが驚きの再発でボーナス・トラックとして
アルディがイタリア語で歌う
このファーストアルバムほぼ全曲分が
収められているのだ。
しかもバックの演奏は
イタリア人ミュージシャンによる
まったく別物になっていて
1960年代サンライト・ツイストの世界が
繰り広げられている。
それに応えてアルディも
アンニュイの女王から
ソフィア＆クラウディアな野生の女へ
スウィッチ
さすが。
FRANCISE HARDY/SELF TITLED IN 1962 (CD)
EL RECORDS : ACMEM241CD (UK 2013)