キリンジが
目の前の直接的な出来事を
歌にしたことはなかったと思う。
グーグルのサーチ・ボックスに
歌詞のいくつかを入れるまでもなく
原発のこと
そして
そのことによってあらわになった
「人間」」という生き物を
歌っているのは明らか。
いつもは隠喩に満ちた歌詞で
知られるキリンジだが
今回は直情的プロパガンダで
意味明瞭
それだけ多くの人に
この曲を届けたいということだろう。
今じゃデイ・アフターを歌った
ムーンライダーズの名曲
「夢が見れる機械が欲しい」は
万葉集的悠長さなんだな。
***
- 祈れ呪うな
作詞:堀込高樹
作曲:堀込高樹
風に煽られて躍る新聞紙
本当のことが誰にも判らない
「トゥギャザーしようぜ、土下座させようぜ」って
知ってたくせに騙されたとわめくか
やましさのタトゥー刻みつけて
墓場まで背負っていくパレードよ
祈れ 呪うな
あれは荒ぶる神だぜ
ああ、怖い 吹っ飛ぶ屋根が
祈れ 鎮まれ
眠れ 荒ぶる神よ
ああ 凄いな
真っ赤だ 空が
空が落ちるかも
地獄の釜を焚く神の火で
仕事は増える 暮らしは潤う
それは昨日まで信じてたデイドリーム
起きろよ ラララ アトムの子らよ
黙れ 呪うな
あれは恵みの神だぜ
ああ こっちは水が甘いぞ
泣けど 笑えど
それが恵みの神だね
ああ 白い小さな舟が静かな海を往く
祈れ 鎮まれ
眠れ 荒ぶる神よ
さあさ 葬れ
そっちはどうだ 水が苦いぞ
あっちはいいぞ 水が甘いぞ
千年に一度だけの祝祭
キリンジ / 祈れ呪うな / 涙にあきたなら (7" SINGLE)
NATURAL FOUNDATION NIPPON COLUMBIA (JP 2012)