ニック・ドレイクのファンは
ニックの音楽的才能のかなりの部分を
お母さんの故モリー・ドレイクに
因っているのを知っている。
というのも2007年に発売された
ニック・ドレイクの編集盤に
モリーのプライベートな自宅録音が
何曲か収められていて
その素晴らしさに多くのニック・ファンが
驚いたから。
ニックの4歳年上のお姉さんガブリエルと
ニックの3枚のオリジナル・アルバムの
エンジニア、ジョン・ウッドの2人が
モリー・ドレイクの自宅録音を
1枚のアルバムにまとめあげた。
このアルバムでモリー・ドレイクは
すべての作詞作曲を手がけピアノ一台を前に
素晴らしい歌声を聞かせてくれる。
歌われているのは
英国中部の住まいの周りにある自然とその移ろい、
ニックを生み育てたビルマやパキスタンの
なつかしい果物の匂い、
日々の暮らしでふと心をよぎる不安
といったもの。
事業で成功した夫のよき妻であり愛らしい2人の子供の母である
モリーだからこそ作りえた音楽なのだが
歌の行間から垣間見える女としてのパッション
それと何気なくみえるけれど
工夫を凝らしたメロディーの流れ
それらはハウス・ワイフの域を
はるかに超えている。
そして何よりもニック・ファンを驚かせるのは
ニックのあのスモーキー・ヴォイスが
母親譲りだったことだろう。
PS:
いちばん下に載せた黒いパッケージのものは
イギリスで500枚限定で出たもの。
70ページのブックレットにモリーの詩50篇と
ドレイク・ファミリーの写真が収められています。
SQUIRREL THING LLC:887516027673(US 2013)
Love isn't a right, it's got to be earned
Love isn't a right that's got to be learned
Maybe you spent your natural life
Loving husband or loving wife
Were you loving and was your love returned?
Love's nobody's fool and nobody's slave
Love won't go to school and learn to behave
Ride your love on an easy reign
If love can go it comes back again
Love will haunt us from cradle to the grave
Love's a whisper, love's a shout
Love's a flame that could blow out
Love's all beauty but make it a duty
And love will lie right down and die
Love, love is a germ you never resist
Love loves the eternal will-o'-the-wisp
Follow him through the darkest day
Love will glimmer and light your way
But grab at him and he flickers away out of sight
Love's enchanted don't take it for granted
For love isn't a right.